木内 淑規(きのうちとしのり)の大家塾|

相続税コンサルティングの現場!


2月25日の日経新聞に「相続、配偶者手厚く!」という記事が掲載されていました。内容は、配偶者の相続に関する民法改正が検討されており、来年2016年にも改正の予定というものでした。

遺産分割の結果、高齢の配偶者が自宅から退去を迫られるケースがあるようです。改正後は、誰が相続したかにかかわらず、配偶者が一定期間、自宅に住めるようになるようです。

また、夫婦が協力してつくった財産は、「実質的夫婦共有財産」として切り分けてから、残りの遺産を他の相続人と分割する考え方が導入されるようです。

単に、残された配偶者の生活を保障するだけでなく、最近増加している熟年再婚による相続の争いをなくす意味合いもあります。

相続財産目当ての再婚などを排除し、実態を踏まえた相続分割が定められるということで、ケースごとの個別した相続が多くなるでしょう。その結果、今まで以上に遺言状の影響が大きくなると考えられ、公正証書遺言書のニーズはより高まりそうです。

このホームページでは「相続税のコンサルティング」について、少しご説明しておきます。

「相続税予測シュミレーション」を作成するためには、 相続財産のすべてについて計算します。

「相続財産」とは①現金、預金、②公社債、 ③株式などです。非上場の株式の場合は自社株の評価額を計算しなければなりません。時価計算は、税理士、公認会計士等の士業の資格を持つ先生に頼むしかありません。また、自社株の場合は、「のれん代」も評価額に入れなければならないので複雑です。

不動産の場合、 土地については「路線価」で計算し、賃貸住宅等が建築されている場合は「貸家建付地」として約18%の評価額になります。一方、建物については固定資産税評価額が相続税の評価額になります。

日本人の相続財産の70%が不動産によるもので、この評価額を正確に計算するためには、予め境界確定の為の測量、隣地地主の境界同意を得ておいた方が良いでしょう。こちらは土地家屋調査士や行政書士さんの領域で、相続が発生する前にこれらの作業を完了していれば、 売買する時や「物納」する場合に迅速に対応できます(10か月以内に遺産分割協議が整えば税率が安くなります)。

相続財産の評価で悩ましいのが「書画・骨董」です。

これらについては、 一度税務署の相続対象となったものは鑑定評価額が確定しているが、 未確定の場合は税務署がこれを鑑定評価することになります。
不動産でも書画・骨董でも税務署の評価額に疑問がある時は、所有者側が選んだ鑑定人に依頼することになります。既に支払済の相続税においても、こちらの鑑定が低い評価額で適正であるとされた場合は、先に支払った相続税は還付されることになります。

税務署に異議がある場合はいきなり裁判をするのではなく、「国税不服裁判所」に提起することになります。国税不服裁判所は国税庁の組織ですから納税者が勝訴する確率は低く、5%ぐらいだとささやかれています。上訴はそれそれの地方裁判所に訴訟を提起することになります。
相続財産が70%以上の場合、最長10年から20年の「延納制度」があります。しかし、これには利子税が3.6%、延滞利子税が13.6%もかかります。ですから、延滞すれば7~8年で納税額の二倍になる計算ですので、延納はなるべく止めた方が良いと思います。しかし、毎月確実に入ってくる家賃等の納税(延納)資金が確保され納税金額に心配がない場合は「延納」を選んで差し支えないでしょう。

最後の手段が「不動産による物納」です。

はっきりいって、「物納天国」、「延納地獄」です。

物納は納税順位の最後ですが、税務署は換金性の高い物から取って行きます。ですから、土地利用度ランクの高い土地に賃貸住宅を建築し、銀行ローンの抵当権を設定しておけば「権利の瑕疵物件」となり、税務署は物納として取りません。
最高の物納手段は、同族間における「定期借地権22条」を設定した住宅、賃貸住宅、美術館等が建築された「底地物納」でしょう。実際、定期借地権の「底地物納」のケースは多々あります。

物納すると、借地人は財務省に地代を支払います。実はこの地代額が固定資産税額とほぼ同額です。

「底地権」を財務省から買い戻したい場合は、路線価の80%程度で買い戻せます。買い戻せば、地方自治体に固定資産税と都市計画税を支払うことになります。

つまり、国に物納した土地でも、所有している土地でも所有するコストは同じであり、土地の利用権は所有権でも定期借地権でも、ほとんど同じです。

戦国時代から殺し合いをして領土を奪い合ってきた日本人ですが、土地の価値とは「利用する権利」です。

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木内 淑規(きのうち としのり)

木内 淑規(きのうち としのり)代表取締役

投稿者プロフィール

インターネット書店アマゾン アパート・ビル経営部門ランキング1位「賃貸サバイバル時代に勝ち残る 地域一番「オンリーワン物件」の作り方(ソフトバンク・クリエイティブ社)」の著者。2005年、賃貸経営や空室対策、土地活用、相続税対策などのコンサルティングを主業務とする(有)ウェルライフ徳島を設立。現在、全国のクライアントの個別コンサルティングや土地活用スキーム構築の為の全国行脚を展開中。家族は4歳年下の妻と一女二男と愛犬一匹。1962年寅年生まれ。徳島県在住。血液型O型。

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